地域生活支援部会図書
障害がある子どもを育てるご家族、医療関係者、保育士や教師の皆さんに役立つ本を紹介させていただきます。専門書ではなく、平易な文体で読みやすい本に的を絞りました。選者は、これらの本を外来でご家族に貸し出したり、購入を勧めたり、担当の教師や保育士に読んでいただいたりしています。他にも沢山出版されていますが、特に心に残った本を紹介しました。 他にもおすすめの本がありましたらご紹介下さい。
担当:金原 洋治
- 発達障害のある子の困り勘に寄り添う支援
- 通常学級に学ぶ、LD、ADHD、アスペルガ-症候群などの発達障害のある子ども達が、学校での生活や学習のどういう点につまづき、困り感を抱いているか、その背景を解明して、それぞれの子どもに合った具体的な手だてを紹介した特別支援教育の指南の書です。大変評だった、月刊実践障害児教育に連載されていた論文をもとにまとめた本です。特に教師にお勧めの本です。
- あなたが育てる自閉症のことば2才からはじめる自閉症児の言語訓練-その世界マップから生まれる伝え方の工夫-
- 言語学者、言語聴覚士、臨床心理士でもある著者が、自閉症の最も基本的な障害であるコミュニケ-ション障害であり、子育てをする親にとって最も気になることばの遅れについて記した本です。自閉症のことばの指導についてこれほどわかりやすく、納得して読んだ本ははじめてです。
- ダウン症ハンドブック
- ダウン症の医学、療育、教育ばかりでなく、就労、青年期、成人期の支援、家族の支援など障害発達支援の視点で記されています。小児科医としてはあまり知らない思春期や青年期の急激退行など、彼らの心理についても記されており、とても参考になります。
- 障害を持つ子を産むということ -19人の体験-
- 衝撃と混乱の中で迎えた我が子の誕生を親達が語る体験集です。障害をもつ子どもの親の気持ちを理解し、心あるケアとはなにかを考える本です。病気や障害などを持つ子の親の会や相談機関のリスト付きです。
- 新生児フォローアップガイド―健診からハイリスク児の継続的支援まで
- これからの小児科医には、子どもの病気の診断、治療に加え、乳幼児健診などをとおして親子関係や母親の心の様子、子どもの心の様子を観察し、子どもが健やかに育つ手助けをすることが期待されます。こういった「子育て支援」に関する知識や経験は、小児科医にとって不可欠なものになってきました。本書は、これから子育て支援にかかわる職種の人達にとって格好の入門書となることでしょう。